本学は、10月30日の役員会(10月18日教育研究評議会承認)において、「岡山大学研究ポリシー」を改正しました。
今回の改正は、中期目標・計画の期が変わったことに加え、近年、経済安全保障を含む研究インテグリティの重要性や生成系AIなどのテクノロジーの社会利用などに関する点が大学においても重要なこと、さらに本学が掲げる岡山大学長期ビジョン2050「地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学」の実現に向けた取り組みをより一層確実とするために行いました。
改正のポイントとして、下記の点を研究ポリシーに明記しました。
①岡山大学長期ビジョン2050の実現に根ざしている点
②産業化や社会実装等のイノベーション創出に関わる点を含む点
③生成系AIや研究インテグリティなどを明記した点
④機器共用促進を含む設備整備等の研究環境の質向上と研究に従事する者のパートナーとしての技術職員の人材育成強化の点
⑤岡山大学最重点研究分野の研究推進を行う点
⑥岡山大学高等先鋭研究院のシステムを強力に推進する点
⑦研究に従事する者「個人」ではなく、集団としての「群」を対象に研究推進を行う点
⑧大学院博士課程(後期課程)に在籍する大学院生を「研究者」と位置づける点
⑨高い研究能力を有して研究活動に従事する者に対しては、研究活動時間や活動費等のインセンティブを与える点
⑩リサーチ・アドミニストレーター(URA)は、岡山大学執行部の研究ブレーン組織を担うマネジメント人材とともに、法人経営を担う人材としての大学内だけではなく社会とともに育成を図る点
今回の研究ポリシーの改正について本学の那須保友学長は、「研究ポリシーは、本学で研究活動を行ううえでの最上位の視点、いわば「憲法」のようなものと言えます。今回の改正では、生成系AIや研究インテグリティといった最新の話題を含むとともに、他の大学・研究機関ではあまり見られない大胆な決断をしています。それは大学として研究者の支援は「個人」ではなく「群(研究者のチーム)」を対象とすること、それも岡山大学最重点研究分野の研究を推進すること。さらに高い研究能力を有して研究活動に従事する者(群)に対してはインセンティブを与える点を明記している点です。この点は覚悟を持った決断を研究ポリシーに書き込んでいます。また10月16日には岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議を始動させ、岡山大学長期ビジョン2050の実現に向けた取り組み推進のより一層の強化を始めました。本当の意味で大学が社会を変えられる、変革できる存在であるためにも、教職員一人一人が研究ポリシーを胸にして、前へ前へと歩み、ありたい姿の未来を切り開いていきます。どうぞ岡山大学の活動にご期待ください」とコメントしました。
また担当の佐藤法仁副理事・副学長・URAは、「今回の研究ポリシー改正は平成30年以来となります。この数年で大学だけではなく、社会を取り巻く環境は劇的に変化しており、今回の改正後も様々なことが起こると予想されます。そのような激変の中でも私たち大学が社会変革を起こすことができる”力”があることを信じ、岡山大学長期ビジョン2050の実現を目指して、ステークホルダーらとともに現在と未来を築いていきたいと思います。今回の研究ポリシー改正は、以前より本学で取り組んで来たことを明文化した点もありますが、その内容は覚悟を持った決断を多く含んだものです。また岡山大学高等先鋭研究院のシステムという、我が国にはないシステムを運用するという挑戦も含んでいます。どうぞ失敗を恐れず、矜持を持って挑戦し続ける岡山大学へのご支援をよろしくお願い申し上げます」と今後の本学の研究・イノベーション活動に意欲を見せました。
今後も地域と地球の未来を共創し、社会変革を実現させる研究大学:岡山大学の絶え間ない変化と挑戦にご期待ください。
<参考>
・岡山大学研究ポリシー(令和5年10月30日改正)
・「岡山大学最重点研究分野」を制定~地域と地球の未来を共創し、世界の革新に寄与する研究大学を実現するために~
・岡山大学高等先鋭研究院を創設~世界と伍す研究・イノベーションの卓越と厚みを育成するシステムを構築~
・「岡山大学研究力・イノベーション創出強化実現会議」を設置・始動~矜持とスピード感を持って社会変革を実現する研究大学を目指し、司令塔機能を一本化~
【本件問い合わせ先】
研究協力部 研究協力課
TEL:086-251-7115
E-mail:innovation◎adm.okayama-u.ac.jp
※@を◎に置き換えています
岡大長期ビジョン2050をより確実に実現させ、社会変革を起こす”力”がある研究大学:岡山大学を目指して「岡山大学研究ポリシー」を改正
2023年11月06日